IKEA(イケア)とはスウェーデン発祥の家具ブランドで、北欧スタイルのおしゃれなデザインとリーズナブルな価格帯により世界中で多くのファンに愛されています。ヨーロッパ・北米・アジア・オセアニアで店舗展開しており、日本にも12店舗のイケアストアがあるため一度は訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。
IKEAでは小さなインテリア小物だけでなくキッチンのような大型商品も取り扱っており、国内メーカーにはないIKEAならではのデザインが大変人気となっています。IKEAのキッチンをご自宅に取り入れることで、一気に流行りの北欧インテリアに生まれ変わります。
今回は、IKEAのキッチンを使ってご自宅のキッチンをリフォームしようと検討している方に向けて、IKEAでキッチンリフォームするメリット・デメリット、どのようにリフォームするのか依頼方法について解説します。
IKEA(イケア)のキッチンリフォームはメリットがいっぱい!
キッチンリフォームを検討する際にまず思い浮かぶキッチンメーカーといえば、タカラスタンダードやリクシルなどの大手国内メーカーかと思います。もちろん国内メーカーには国内メーカーの良さがありますが、スウェーデンメーカーであるIKEA(イケア)のキッチンには国内メーカーではなかなか味わえない嬉しい魅力がたくさん存在します。
メリット1. おしゃれな北欧キッチンが安く手に入る
IKEA(イケア)キッチンの何よりの魅力は、おしゃれな北欧デザインのキッチンを安価で手に入れられることではないでしょうか。IKEAには以下の3つのタイプのキッチンがありますが、いずれもシンプルながらも北欧らしい色合いとデザインが特徴となっています。
- システムキッチン「METOD/メトード」
- ユニットキッチン「KNOXHULT/クノックスフルト」
- ミニユニットキッチン「SUNNERSTA/スンネルスタ」
一般的なご家庭でキッチンをリフォームするとなると、この中でおそらくシステムキッチン「METOD/メトード」が候補になるかと思います。「METOD/メトード」は、扉やワークトップ、引き出しなどの色や素材、デザインを自由にカスタマイズして選べるため、白で統一されたシンプルなキッチンや木目デザインで温かみのあるキッチンなど、自分好みのキッチンを作り上げていくことができます。
さらに、デザインのカスタマイズ性に大変優れているにもかかわらず、システムキッチンの価格は国内メーカーのキッチンと比べてリーズナブル!安くおしゃれにキッチンリフォームできるのがIKEAキッチンの最大の魅力です。
この記事の後半では、「METOD/メトード」のデザインカスタマイズ例もご紹介します。
メリット2. セミオーダースタイルはリフォームに適している
IKEA(イケア)のキッチンはいずれもデザインのカスタマイズ性に優れているとお伝えしましたが、実はデザインだけでなくレイアウトや組み合わせもセミオーダーすることができます。
METOD/メトード | 豊富な品ぞろえから選べる、フレキシブルなシステムキッチン。キッチンを思いのままにカスタマイズできます。 |
KNOXHULT/クノックスフルト | 購入も、お持ち帰りも、組み立ても簡単なユニットキッチン。パーツを積み木のように組み合わせてつくります。お好きなコンビネーションを選んだら、あとは取っ手やノブ、理想の設備機器をプラスすれば完成です。 |
SUNNERSTA/スンネルスタ | 移動可能なミニユニットキッチン。小さな家や寮の部屋、リフォーム中におすすめです。流し台や作業台などのパーツを組み合わせて、コンパクトで無駄のないキッチンを実現します。 |
そのためIKEAのキッチンは、自由に間取りや広さを変えられる家の新築時ではなく、間取りや広さに制約のある戸建て・マンションのキッチンリフォームにこそおすすめなのです。制約の中で「ここにはこれを置こう」「これのサイズはこうしよう」などとご自宅にあったキッチンをセミオーダーできます。
メリット3. アクセサリーが充実しており商品サイクルも長い
既成のシステムキッチンであれば、引き出しのトレイや取手などはある程度決められてしまっていますが、IKEA(イケア)のキッチンはアクセサリーの種類がとても豊富なので、自分のスタイルに合わせて自由に選択できるのが魅力です。
また、ひとつひとつのアクセサリーの商品サイクルが長い傾向にあるため、たとえば数年後に「引き出しの棚板を追加したい」「扉を1枚だけ交換したい」となっても商品が廃盤になってしまって購入できないということは考えにくいです。そのため、キッチンリフォーム後に不便に感じる場所が出てきたり、デザインに飽きたりしてしまっても、部分的にプチリフォームすることで長くキッチンを愛用することができるのではないでしょうか。
IKEA(イケア)のキッチンリフォームにはデメリットもある?
国内メーカーのキッチンにはないさまざまな魅力があるIKEA(イケア)キッチンですが、IKEA商品ならではのデメリットも存在します。
デメリット1.組み立ての図面が特殊で施工が大変
IKEA(イケア)の家具を購入したことがある人ならお分かりかもしれませんが、IKEAの大型商品は完成した状態でご自宅に届くわけではなく、パーツごとにバラバラの状態で届きます。そのため、基本的に購入後ご自宅で図面を見ながら組み立てる必要があります。
この図面がなんとも特殊で、慣れていないと組み立てるのがとても大変なのです...。
イラストで組み立て方が描かれているのですが、細かい指示が言葉で記載されていないため、作業が進んでから「あ、間違ってる...」と気づくことも多々。手順や方向などを間違えると、間違えたところまで一度解体してやり直す必要があるので、施工を進めるのがとても大変かつ時間がかかってしまいます。
加えて、IKEAのキッチンは海外の寸法規格で作られています。そのため、日本で一般的に使われている「mm・cm」や現場で使われている「寸・尺」などとミリ単位での寸法が合わないことがあります。組み立てて設置してみたけど、なぜか数ミリサイズがあわずカットしないと収まらないなんて事態が生じることもあるようです。
デメリット2. キッチン専門の窓口がなく打ち合わせに時間がかかる
IKEA(イケア)はキッチンのみを専門に扱うメーカーや販売店でもなければ、リフォームを専門とする会社でもありません。住まいに関するあらゆる商品を取り扱う家具量販店なので、キッチンリフォーム専門の窓口が存在するわけではなく、お問合せはすべてカスタマーサポートに一元化されています。
IKEAのシステムキッチンはセミオーダーができるため、仕様や寸法などいろいろ相談したいことも多いですが、相談したいことが出てくる度にカスタマーサポートの相談予約を取らなければなりません。混雑時だと予約が取れるのが2,3週間後になってしまうこともあり、なかなかスムーズに打ち合わせが進まない...というのがデメリットのひとつとして挙げられます。
IKEA(イケア)のキッチンでキッチンリフォームする方法
自由度やデザイン性に優れている分、打ち合わせや組み立てに時間や手間がかかってしまうIKEA(イケア)のシステムキッチン。できるだけ時間や手間を省いてメリットのみを享受する方法はないのでしょうか?
IKEAのキッチンリフォームは、
- 自分で施工する
- リフォーム施工会社に依頼する
のいずれかの方法で行うことができますが、実はIKEAのキッチンリフォーム経験があるリフォーム施工会社に依頼することで、時間や手間を大幅に削減することができるのです!
ここではIKEAのキッチンでキッチンリフォームする2つの方法をそれぞれ見ていきましょう。
1. 自分で施工する方法
<STEP1. >設置する場所の奥行きや幅を測量する
<STEP2. > IKEAのショールームを訪れてキッチンのイメージを膨らませる
<STEP3. >実際に設置できるキッチンの中から好みのものを選ぶ
▼IKEAキッチンの計画を進める方法
IKEA HOME Plannerを利用する | ご自宅から「IKEA HOME Planner」にパソコンでアクセスすると、自分自身で部屋の寸法等をパソコンの画面に入力しながら、図面を確認・設置できるサービス。 |
キッチンプランニングサービスを利用する | IKEA店舗でスタッフがマンツーマンで相談にのってくれる予約制の無料サービス。「IKEA FAMILYメンバー限定」のサービスで、事前に入会しておく必要あり。 |
<STEP4. >IKEAキッチンを購入する
<STEP5. > 元の古いキッチンを撤去する(※専門の資格が必要なので業者に依頼する必要あり)
<STEP6. >IKEAのキッチンを受け取る
<STEP7. >必要な工具を揃える
<STEP8. >キッチンを実際に組み立て・取り付ける
▼IKEAキッチンを自分で設置するのに最低限必要な工具
目の細か手鋸・のこぎり付きマイターボックス・Gクランプ・水準器&水平器・巻き尺・各種ドライバー・千枚通し・ゴムハンマー・ハンマー・直角定規・ホールソー(蛇口取付のための道具)・電動丸ノコ・電動ドライバー・ジグソー |
▼大まかなIKEAキッチンの組み立て手順
室内の下準備
|
・設置する壁の状態を確認する
・壁の下塗りや塗装、タイルの張替えを行う ・レール取り付けのための目印をつける |
サスペンションレールの取り付け | ・キャビネット等を固定するためのレールを取り付ける |
キャビネットの取り付け | ・キャビネットを組み立てる
・上の棚のウォールキャビネットを設置する ・下のウォールキャビネットを設置する |
ワークトップの加工&取り付け | ・キッチンサイズに合わせてワークトップをカットする
・シンクやコンロに合わせてワークトップを加工する ・ワークトップを取り付ける |
シンクや設備機器の設置 | ・シンク・照明・コンロ等の設備を設置する
(※ 電気配線をつなぐ場合には専門の資格が必要) |
棚・扉・引き出しの取り付け | ・棚・扉・引き出し等の細かいパーツを設置する |
2. リフォーム施工会社に依頼する方法
<STEP3. >までは同上
<STEP4. > キッチンリフォームの施工会社を探す
▼キッチンリフォーム施工会社の違い
IKEA認定の施工会社から選ぶ | イケア・ジャパンが公式に認定している正規取扱店から選びます。IKEAのキッチンリフォーム経験が豊富なので安心して依頼できます。 |
他のリフォーム施工会社から選ぶ | IKEAのキッチンリフォーム経験のあるリフォーム会社を調べて契約します。リフォームのプロにコーディネートや設計から施工まで一貫してお任せすることができます。
会社によってはIKEAキッチンと他のメーカーの設備・パーツを組み合わせたキッチンリフォームの提案をしてくれることもあります。 |
<STEP5. > キッチンリフォームの施工会社と打ち合わせをする
<STEP6. > IKEAキッチンを購入する
<STEP7. > 納品と施工を進めてもらう
依頼する分費用はかかってしまいますが、自分たちで工具を揃えたり苦労して組み立てをしたりする必要がないため、「なるべくデメリットを解消してメリットのみを享受したい!」という方はリフォーム施工会社への依頼を検討するようにしましょう。
「METOD/メトード」のデザインカスタマイズ例
【UPPLÖV/ウップローヴ】流行りのくすみカラーを使ったモダンキッチン
キッチン扉&引き出し前部のカラーとして最近人気が高まっているのが「くすみカラー」です。国内の大手キッチンメーカーもくすみカラーを採用したデザインを次々に発表しています。
IKEA(イケア)の「UPPLÖV/ウップローヴ」はマット仕上げのダークベージュの色味が特徴的。トレンドの最先端をいくモダンスタイリッシュなデザインなので、流行りのデザインを取り入れたいという方におすすめです。無駄を極限まで削ぎ落としたすっきりとしたデザインは、機能性とエレガンスさを兼ね備えています。取手などの凹凸がない分普段のお掃除やお手入れがしやすく、毎日の暮らしを楽にしてくれるキッチンです。
参考
【STENSUND/ステーンスンド】ホワイトの扉に木材の天板を合わせた王道カントリースタイル
【STENSUND/ステーンスンド】のキッチンは、溝の入ったデザインのホワイト扉&引き出し前部に温かい木材天板の組み合わせが特徴。ザ・カントリースタイルのデザインとなっており、一気にご自宅がヨーロピアンな雰囲気に生まれ変わります。ガラス扉のキャビネットと組み合わせてカントリー調にぴったりのテーブルウェアをディスプレイすれば、よりトラディショナルな雰囲気を楽しめます。
天板や扉の表面にはラッカー塗装が施されているため汚れにも強く、機能性とデザイン性を兼ね備えたキッチンです。
参考
【VEDHAMN/ヴェードハムン】オーク材を使った北欧らしい温かみのあるキッチン
「VEDHAMN/ヴェードハムン」の扉&引き出し前部には、オーク材突き板のパネルとガラスパネルを選択することができます。オーク無垢材は美しい木目と無垢材ならではの温かみが魅力。飽きのこないデザインなので、毎日使うキッチンにおすすめのデザインのひとつです。
キッチンで木材を採用するとなると気になるのが耐久性ですが、オーク材の表面にはラッカー塗装が施されているため耐久性に優れ、無垢材ならではの美しい木目を長く楽しめます。
IKEA(イケア)キッチンリフォームはデザインと価格
今回は、IKEA(イケア)のキッチンを使ってキッチンリフォームするメリット・デメリット、どのようにリフォームするのかについて解説してきました。
IKEAのキッチンは、国内メーカーにはないおしゃれなデザインとリーズナブルな価格が最大の魅力です。ご自宅のキッチンスペースに合わせてカスタマイズできるセミオーダースタイルなので、キッチンリフォームにも適しています。
しかし、キッチンやリフォームの専門店ではなく海外の家具量販店なので、打ち合わせに時間がかかったり施工に手間がかかったりしてしまいます。このようなデメリットをなるべく解消するためには、自分でキッチン施工を行うのではなく、IKEAキッチンのリフォーム経験が豊富なプロのリフォーム会社に依頼するのがおすすめです。